いきなりステーキが次々と潰れる!閉店ラッシュの原因は?
いきなりステーキは、日本の外食産業の企業であるペッパーフードサービスが運営するステーキ専門のチェーン店です。
いきなりステーキでは斬新ともいえる「立ち食い」スタイルで一躍話題となりました。
さらに、特徴的なのは、客が自分の好きな量の肉をその場でカットしてもらい、そのまま焼き上げてもらう「オーダーカット」方式も話題を呼びました。
1g単位で価格が設定されているので、その日の気分や体調に合わせて好きな量だけ食べられるのは嬉しいですね。
銀座に一号店をオープンし、2014年には29店舗、2015年には47店舗、その後も驚くほどのスピードで店舗展開していき、2019年には500店舗まで増えました。
しかし2020年の年末から増えすぎた店舗が飽和状態となり、坂を転げるように業績が悪化し、売上高が前年比でマイナス53.5%という苦しい結果に至りました。
そして徐々に潰れる店が相次ぎ、閉店ラッシュを迎えた結果、2023年には180店舗まで縮小しました。
そこで今回はいきなりステーキの閉店ラッシュの原因と、いきなりステーキ社長の現在についてみていきたいと思います。
いきなりステーキが潰れる閉店ラッシュの原因は?
2013年12月に銀座で一号店をオープンし、その後急速なチェーン展開を進めていき、2018年11月には47都道府県すべてに出店しました。
最盛期には約500店舗まで増えましたが、増えすぎた店舗が飽和状態へと陥り、業績悪化が目立つようになりました。
2020年12月期の決算は減収や減益を重ねていきましたが、採算は間に合わず、閉店ラッシュを迎えました。
2022年8月には、業績悪化の責任をとって、店舗外観ポスターの顔でもあった一瀬邦夫社長が辞任をし、後任には息子の一瀬健作氏が就任し、再建に向けて奮闘しましたが、いまだ黒字の見通しは立っていないと言います。
店舗を急拡大した他にも閉店ラッシュの原因はあるのでしょうか。前提として、いきなりステーキのメニューは決して「安い」価格帯ではありません。
厚切りステーキを食べようと思うと、1500円は超えてしまうので一般的なステーキ店と変わりありません。立ち食いスタイルなどいきなりステーキのコンセプトを考えると、割高感を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
2023年になり、原材料の高騰に伴い一部商品の価格改定を行い、苦渋の決断ではありますが値上げをしました。
競合店のステーキガストやビッグボーイと比べてもさほど価格に差はないため、いきなりステーキに行かなければならない理由もないのが現状です。
元々、食べた肉の量で会員ランクがきまる「肉マイレージ」システムがありましたが、2021年には来店回数に応じたランクアップシステムに変更し、それが不評でコロナ禍も重なり、客離れに拍車がかかりました。
現在では、以前の食べた肉の量に応じたランクアップシステムに戻したものの、一度離れた客を呼び戻すには時間がかかりそうです。
いきなりステーキ社長の現在は?
2022年に社長を辞任した一瀬邦夫氏は現在80歳を超え、それでもなお次の挑戦を続けています。
いきなりステーキのような斬新なスタイルを普及させ、一つの食文化を築いたと自負するほどです。今もなお一瀬邦夫氏を突き動かすものは、「使命感」からだと言います。
おいしいステーキを手の届く価格で大勢の人に食べてもらいたいという一心から、80歳を超えた今も走り続けているようです。
ペッパーランチを創り出したのも、若い人にステーキをたくさん食べてもらいたいという想いから、採算度外視で低価格のステーキ店を考えました。
風邪を引いても休むことなく、店に行き調理場に立ち続ける一瀬邦夫氏は、人に仕事を少しずつ任せていくことで、会社がよくなっていくことを学び、社長を退いた今でもそのバランスを保ちながら会社を成長させ続けているようです。
いきなりステーキが潰れる!閉店ラッシュの原因【まとめ】
いきなりステーキの多くが潰れて、閉店ラッシュを迎えたのは2020年を過ぎたころからです。
原因は2013年にオープンしてから2015年までのほんのわずかな間で、店舗を増やし過ぎた結果でした。
現在では、社長が交代したもののいまだ黒字の見通しは立っておらず、今後もしばらく厳しい経営状態は続くと言われています。
しかし、いきなりステーキの生みの親である一瀬邦夫氏は、80歳を超えた今でも現役さながら、店に足を運び常に挑戦を続けているというのには、頭が下がります。今後のいきなりステーキの情勢に注目ですね。