iDeCoと国民年金基金は併用できる?どっちの方がお得か解説!

老後の資産形成方法として人気のiDeCo。しかし自営業の方の中には、既に国民年金基金を利用しているという方も多いことでしょう。

節税をしながら老後資金を準備できるという点ではどちらもよく似ていますが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。

また、iDeCoと国民年金基金は併用することができるのでしょうか。

実は、自営業の方はどちらも併せて加入することができます!

ただし、併用する際には注意点があります。

この記事では、iDeCoと国民年金基金のどちらに加入した方がお得なのか、併用する際の注意点や加入する際に抑えるべきポイントと共に詳しく解説します!

ぜひ最後までご覧ください。

スポンサードリンク

iDeCoと国民年金基金の違い

そもそも、iDeCoと国民年金基金はどのような違いがあるのでしょうか。簡単に説明します。

iDeCoは「確定拠出年金」

iDeCoは確定拠出年金です。毎月の拠出額があらかじめ決まっています。(自分で決めることができます。)
将来受け取る給付額は、運用実績によって左右されるので、加入時点ではいくら受け取れるかが決まっていません。

運用方法も自分で決めることができます。リスクの高い方法を選べば、5%以上の利回りで運用することも可能です。

資産をより多く増やせる可能性がありますが、運用実績によっては元本割れしてしまう恐れもあります

また、受給方法は一括受取り、確定年金、それらの併用の3種類から選ぶことができます。

国民年金基金は「確定給付年金」

国民年金基金は確定給付年金です。毎月の拠出額は、勤務年数や給与などによって計算されるため、加入者ごとに異なります。

加入時の予定利率で将来の給付額が確定するため、毎月いくら受け取れるのかがあらかじめ分かります。

運用方法は自分で決めることができません。予定利率は1.5%程度と低めです。

受給方法は終身年金です。長生きすればするほど受け取ることができます。

どちらも節税メリットあり!

iDeCoと国民年金基金はどちらも掛金が全額所得税控除です。また、受取り時もそれぞれ退職所得控除、公的年金控除の対象になります。

節税をしながら老後資金を準備できるという点では共通しています。

iDeCoと国民年金基金は併用できる!しかし注意点も……。

自営業の方であれば、iDeCoと国民年金は併用することができます!
ただし、併用する際は以下の2点に注意が必要です。

①上限が決まっている
②iDeCoも国民年金基金も途中脱退ができない

まず、拠出額は、iDeCoと国民年金基金の両方を合算して毎月6.8万円が上限です。

両方に加入したからといって、拠出の上限が増えるわけではありませんので、注意が必要です。

次に、iDeCoと国民年金基金は、一度加入すると基本的に途中脱退ができません。試しに加入したけれど、合わないからどちらかをやめるということはできないので、慎重に加入を検討する必要があります。

ただし、どちらも掛金の増額・減額が可能です。

ライフプランに併せて考えることが大切

iDeCoと国民年金基金、結局どちらがお得なのでしょうか?

実は、どちらが得かはライフプランやリスクに対する考え方によって変わるので、一概に答えることができません。

しかし、iDeCoと国民年金基金のどちらが向いているのかを考えるヒントがあります。

iDeCoが向いている方

iDeCoが向いている方は、多少のリスクを取っても将来の受取り額を大きく増やしたいと考えている方です。

iDeCoは自分自身で拠出額や運用方法を決めることができます。運用商品によっては5%程度の利回りが期待できます。

また、高リスク商品・低リスク商品を組み合わせて分散効果を期待したり、運用益が出たファンドは元本確保型に変更したりすることもできます。

また、受取り方法も一括受取りと確定年金、それらの併用の3種類から選ぶことができます。
投資に興味があり、さまざまなことを自分自身で決めたいと考えている方にオススメです。

国民年金基金が向いている方

国民年金基金が向いている方は、なるべくリスクは取らずに、安定して老後資金を積み立てたいと考えている方です。

国民年金基金は利回りこそiDeCoよりも低いですが、将来の受取額があらかじめ確定しており、老後のプランを考えやすいと言えます。

また、運用方法などを自分でいちいち決める必要がありません。定期的にポートフォリオをチェックして適切に変更するといった手間も省けます。

受け取り方法も終身年金なので、長生きすればするほど年金を受け取ることができます。
自分で投資をすることが不安な方や、安心や安定を重視する方にオススメです。

併用は自営業の方にしかできないメリット

iDeCoと国民年金基金の併用は、自営業の方にしかできないメリットとも言えます。

すでに国民年金基金に加入しているが、iDeCoのように大きく増やせる制度も是非活用したいと考えている方は検討してみてもいいでしょう。

どちらも途中脱退はできませんが、掛金の増減や、拠出の休止はすることができます。

少額から開始して、様子を見ながら配分を変更することも可能です。

もちろん、事前にそれぞれの商品内容や、掛金の増減・休止をする際の注意点について十分に確認しましょう!

スポンサードリンク

iDeCoと国民年金基金は併用できる?【まとめ】

自営業の方であれば、iDeCoと国民年金基金は併用することができます。

ただし、掛金の上限は二つを合算して月々6.8万円です。また、どちらも一度加入すると途中脱退ができないので、併用する際には注意が必要です。

iDeCoと国民年金基金はそれぞれにメリットとデメリットがあります。自分自身のライフプランやリスクに対する考え方とよく照らし合わせて、どちらに加入するかを決めましょう。

また、iDeCoと国民年金を併用できるのは自営業の方だけにできるメリットと言えます。

すでに一方に加入しているが、もう一つの制度も活用したいと考えている方は、内容をよく確認した上で併用してみるのも一つの方法です。

せっかくのお得な制度。上手に活用して、老後資金を積み増ししましょう!