iDeCoパートの年末調整とは?手続きの方法を徹底解説!

節税をしながら老後資金を準備できることで人気を集めるiDeCo。2017年の法改正により、専業主婦などの第3号被保険者も加入できるようになりました。

配偶者の扶養内でパートをしている……という場合でも加入が可能なので、検討されている方は多いのではないでしょうか。

でも、ちょっと待って!

実はiDeCoは加入しただけでは節税効果を得ることができないんです。

iDeCoは年末調整の手続きが必須!

パートの場合や、途中で専業主婦になった場合はどうするの?

それぞれ必要な手続きについて説明していきますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

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iDeCoに加入したら年末調整が必要?

iDeCoの大きなメリットのひとつは、掛金が全額所得税控除になることです。

毎月拠出した掛金が課税所得から引かれるため、翌年の所得税・住民税の負担が軽減されます。

しかし、このメリットを受けるためには、iDeCoに加入しただけではダメなんです!

毎年の年末調整または確定申告で、その年にいくら掛金を払ったか申告する必要があります。

これは、サラリーマンや自営業の方だけではなく、配偶者の扶養内で働いているパートの方も同じです。

毎年12月に勤務先が行ってくれる年末調整で申告をしましょう。

年末調整の手続きの方法は?

年末調整でiDeCoの掛金を申告する具体的な方法は以下の通り。

①10月下旬以降にiDeCoの掛金の証明書が届く
通常、10月下旬以降に、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」がハガキで郵送されます。

これは、iDeCoの加入者がその年にどれだけ掛金を払ったのかの証明書。年末調整まで大切に保管しておきましょう。

②年末調整の書類で掛金の申告をする
毎年12月頃に、勤務先から年末調整に必要な「給与所得者の保険料控除申告書」が貰えます。

この用紙の右下に、「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」と「合計(控除額)」の欄があるので、①で受け取った「小規模企業共済等掛金払込証明書」に書かれている合計金額(その年に払ったiDeCoの掛金の合計金額)を記入しましょう。

③勤務先に提出する
①と②の書類の両方を、合わせて勤務先に提出します。

掛金の申告手続きは以上です。思ったよりも簡単ですよね。

ただし、iDeCoに加入して初めて掛金を払ったのがその年の12月だった、という方は要注意!
翌年の1月下旬にならないと掛金の証明書が届かないので、年末調整に間に合わない可能性があります。

その場合は年末調整でなく、確定申告で掛金を申告する必要があります。

確定申告の手続きの方法は?

では、確定申告でiDeCoの掛金を申告するには、どうすれば良いのでしょうか?
必要な手続きは以下の通りです。

①iDeCoの掛金の証明書を受け取る
先ほどと同じように、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」がハガキで郵送されます。確定申告まで大切に保管しておきましょう。
②確定申告の書類で掛金の申告をする
確定申告の際、パート勤務の方は「確定申告書A」の書類を使用します。

必要な書類は第1表、第2表の2種類があります。それぞれに、その年に払ったiDeCoの掛金を記入しましょう。

具体的な書き方などは、毎年行われている確定申告の無料相談会などで詳しく説明を受けることができます。

③税務署に提出する
①と②の書類の両方を、税務署に提出して確定申告を行いましょう。

その年の途中で専業主婦になった場合は?

独身時代は働いていたが、結婚を機にその年の途中で専業主婦になった……という方もいらっしゃいますよね。

その場合も、注意が必要です!

会社員の方が年の途中で退職された場合で、かつ12月の時点でパートをされている場合は、パート先が年末調整を行ってくれます。

しかし、退職後、12月の時点で無職の場合は、ご自身で確定申告を行う必要があります。

確定申告の手続きは上記で説明した流れと同じですが、無職の方の場合、使用する書類が異なります。

「確定申告書B」を使用して手続きを行う必要がありますので、ご注意くださいね。

なお、iDeCoは加入者が何号被保険者かによって、毎月拠出できる掛金の上限が異なります。

第2号被保険者(会社員・公務員)

企業型DCなし:月額2.3万円
企業型DCあり:月額2.0万円
DB加入者・公務員:月額1.2万円

第3号被保険者(専業主婦等)

月額2.3万円

会社員(第2号被保険者)から専業主婦(第3号被保険者)に変わった場合、職業変更の手続き等が必要です。

手続きが未完了の場合、毎月の引き落としが停止してしまうこともありますので、忘れずに行いましょうね。

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iDeCoパートの年末調整とは?【まとめ】

iDeCoの所得税控除のメリットを受けるためには、iDeCoに加入するだけではなく、年末調整が必須です!

会社員や自営業の方だけでなく、パート勤務の方も忘れずに手続きを行いましょう。

また、年末調整までにiDeCoの掛金の証明書が間に合わなかった方や、年の途中で専業主婦になった方は、確定申告が必要になる場合があります。

せっかくiDeCoに加入したのに、申告を忘れて節税効果を得られなかった……なんてことにならないよう、忘れずに手続きを行いましょう!