イデコは5,000円拠出では意味ない?損をしない運用方法を解説!
月々5,000円の掛金から始められる手軽さもあり、老後の資金準備のために活用しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
ところが、せっかくのお得な制度であるイデコも、運用方法を間違えると損をしてしまう可能性も!
イデコは5,000円ずつかけても意味ない?損をしない運用方法って?
イデコを運用する上で重要なポイントを解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
イデコは月々5,000円だと意味ない?!
運用金額や運用方法を自分で決められるのがイデコの魅力。
掛金の最低金額は5,000円と手頃な価格なので、とりあえず5,000円から始めようと考えている方も多いのではないでしょうか。
でも、ちょっと待って!
実は月々5,000円の拠出では、せっかく運用しても損をしてしまう可能性があるんです!
運用方法によっては5,000円では意味ない?!いったいどういうことなのでしょうか?
ポイントは、運用商品と手数料にありました。
例えば、リスクの回避を優先し、なるべく元本割れをしない商品を選んだとします。
月々5,000円の拠出で20年間、運用利率1%で運用すると、60歳時点の運用益は約12万円。
ところが、イデコは運用中も手数料がかかっています。
主に必要な手数料は以下の5種類。
②掛金を払った月に都度かかる手数料:税込105円
③ 事務委託先金融機関へ毎月払う手数料:税込66円
④契約した金融機関に払う運営管理手数料:金融機関によって異なる
⑤将来給付金を受け取る際の手数料:税込440円
運営管理費用が0円の金融機関で契約をしたとしても、仮に毎月20年イデコで運用したとすると、かかる費用は44,309円!
もし運用管理費用が303円の金融機関で契約してしまうと、さらに72,720円の負担増。合計117,029円もの手数料がかかってしまいます。
月々最低金額の5,000円しか拠出していなかったとすると、運用益よりも手数料の方が大きい「手数料負け」になってしまい、損をする可能性があるのです!
5,000円という手頃な金額から始められるのがイデコの魅力なのに、5,000円の積み立てでは意味ないなんて、どうしたら良いのでしょうか?
イデコで損をしない方法!
とはいえ、リスクの大きい商品は不安だし、毎月の掛金も簡単に増やせない……。
そんな方も、重要なポイントを抑えるだけで損をするリスクをぐっと下げることができるんです!
イデコで損をしないための重要なポイントは以下の4つ。
②若いうちは株式の投資信託等リスク商品を中心に
③受け取り年齢が近づくにつれてリスクの低い商品に切り替え(スイッチング)
④掛金の変更
手数料が少ない金融機関を選ぶ
上記で説明した手数料のうち、運用管理費用だけは契約する金融機関によって金額が異なります。
ずっと0円の金融機関から、月に数百円かかる金融機関までさまざま。毎月かかる経費はなるべく抑えるのがイデコの鉄則!手数料負けをしないために、運用管理費用が少ない金融機関を選びましょう。
若いうちは株式の投資信託等リスク商品を中心に
先ほど運用利率1%の場合の運用益をシミュレーションしましたが、運用利率をもう少し上げるとどの程度の運用益が期待できるのでしょうか。
例えば運用利率3%で、月々5,000円を20年間運用すると、運用益は約44万円。
また、運用利率5%で、月々5,000円を20年間運用すると、運用益は約83万円にもなります。
つまり、若いうちは全世界株式や全米株式など、ある程度リスクの高い投資信託商品に運用した方が資産を大きく増やすことが期待できるのです。
受け取り年齢が近づくにつれてリスクの低い商品に切り替え(スイッチング)
実はイデコの運用商品は、途中で変更できるってご存知でしたか?
変更の方法は2種類。
毎月拠出する資金を何に運用するか(配分変更)と、これまでに積み立ててきた資金の商品構成の変更(スイッチング)です。
例えば、はじめは大きく増える可能性のある投資信託で運用して、イデコの受取り年齢が近づくにつれてリスクの低い商品にスイッチングすることも可能です。
低リスク商品は、定期預金のような元本保証商品だけでなく、債券型投資信託商品もあります。
株式投信よりもリスクを抑えながら、定期預金よりも高い利回りでの運用が期待できます。
外国債券や国内債券、さらにその中でもパッシブ型やアクティブ型など、ご自身の取れるリスクに応じた商品が数多くありますので、徐々にリスクを下げていくのもいいですね。
配分変更とスイッチング自体は手数料がかかりません。ぜひ活用していきましょう!
掛金の変更
また、イデコは月々拠出する金額も、1年に1回変更することができます。初めのうちは月々5,000円から開始して、余裕が出てきたら増やす……ということも可能。
さらにはボーナス月のみ上乗せして拠出することもできるので、普段の月は5,000円、ボーナス月は20,000円拠出して、年間の拠出金額を増やすという方法もいいですね。
少ない金額での運用では損をしてしまうかもしれないと不安のある方は、ぜひ試してみてください!
イデコは大きな節税効果がある!
そもそも、イデコは大きな節税効果があります。掛金が全額所得控除という点だけでもメリット大!
例えば年収500万円代の40歳の方が20年運用すると、24万円の節税効果があります。
それだけでも手数料のモトが取れてしまうので、イデコを活用する意味はあるのではないでしょうか。
イデコは5,000円拠出では意味ない?【まとめ】
・若いうちは高リスク商品で大きく資産を増やす!
・配分変更やスイッチングを活用する!
・掛金の変更も可能!
運用方法に注意すれば、イデコは所得控除などの大きな節税効果があります。
5,000円の最低金額でも意味ないなんて言わせません!
賢く節税をしながら老後の資金運用をしましょう。