iDeCoに債券は必要・不要?投資配分はどうするべきか解説!
大きなリターンを期待するなら、やはり全世界株式や全米株式が人気。利回りの低い債券型は必要ないと考えてはいませんか?
この記事では、iDeCoを運用する際の投資配分のポイントについて徹底解説!
債券型は本当に必要?利回りはどれくらい?
損をしないためにはどんな配分がオススメなのか、抑えるべきポイントと共に丁寧に説明します!
Contents
債券型の特徴
債券型は大きく分けて、国内債券と海外債券の2種類があります。
国内債券には金利リスクがありますが、他の商品の中では比較的値動きが安定していると言えます。
国内債券商品の過去の実績を見てみると、5年積立リターンはほとんどの商品が0.6%未満で、高くても2%程度です。
一方、海外債券には金利リスクの他に、為替リスクもあります。国内債券と比べるとリスクが高い傾向にあります。
海外債券商品の過去の実績を見てみると、5年積立リターンは5%以上のものが多く、高いものでは10%程度あります。
しかし、例えば外国株式商品では5年積立リターンが50%前後のものが多く、高ければ90%を超えるものもあることから、やはり債券型ではあまりリターンを期待できないことがわかります。
その分、株式投信よりも値動きが安定しており、元本割れをするリスクはかなり低いと言えます。
iDeCoで債券型を選ぶメリット
iDeCoの運用商品に債券型を選ぶメリットは、次の2点が考えられます。
②債券型の割合を徐々に増やすことで将来的に守りのポートフォリオを作れる
相場が下落した際に高リスク商品のクッションになってくれる
債券型は値動きが小さいと言われています。また、株式商品とは異なる値動きをします。
実際、リーマンショックの際には株式市場が軒並み下落する中、国内債券はプラスの動きをしていました。
株式が下落した際に、相殺してくれるクッション効果が期待できます。100%株式商品に集中投資するよりも、債券型を組み入れることで、分散効果を得ることができるでしょう。
債券型の割合を徐々に増やすことで将来的に守りの資産配分にできる
若いうちは高リスク商品を中心に運用して、しっかり資産を増やしていくことをおすすめします。
しかし40代、50代になり残りの運用期間が短くなってきたら、今度は資産を増やすよりも守っていくための運用が必要になります。
そんな時、債券型の割合を徐々に増やしていけば、簡単にバランスの良い資産配分にしていくことができます。
iDeCoで債券型を選ぶ際の注意点
iDeCoで債券型を選ぶ際に、注意すべき点もあります。
まず、若いうちは債券型をメインにしない方がいいでしょう。
iDeCoは毎月手数料がかかります。債券型のように高い利回りが期待できない商品をメインにした場合、運用益よりも手数料の方が多くかかる、「手数料負け」になってしまう可能性があります。
iDeCoの武器は、少額ずつ長期的に投資ができること。せっかく長期間投資ができるのですから、若いうちは全世界株式や全米株式などをメインにして、積極的に増やしていくことをオススメします。
投資配分はどうする?債券商品の割合は?
それでは、実際に債券型を組み入れる場合はどのような割合でポートフォリオを組むといいのでしょうか。
年齢やリスクに対する考え方によって最適な割合は変わってきます。また、債券型を取り入れる際には次の2パターンがあります。
②債券型や株式投信などさまざまな商品が含まれるバランス型商品を組み入れる
初心者の方やまだ若い方にオススメなのが、②のバランス型商品を組み入れるという方法です。
バランス型商品は、海外株式、国内株式、海外債券、国内債券など、さまざまな商品があらかじめバランスよく配分されています。
また、経済状況や市場の動きにあわせて、ファンドマネージャーが適宜銘柄を組み入れてくれます。
そのため、バランス型商品を一本持っているだけで、さまざまな投資先を選んだのと同じ分散効果を得ることができるのです。
また、自分自身でこまめにポートフォリオをチェックする必要もありません。
債券型を組み入れたいが、どのくらいの配分で組み入れればいいか分からないという方は試してみるといいでしょう。
40代、50代になり、iDeCoの受給が近づいてきた方は、さらに踏み込んで債券型の割合を増やすといいでしょう。
バランス型商品だけでなく、債券型の単一商品を徐々に増やしていき、運用益を確保していきましょう。
「守り」のポートフォリオにするには、少なくとも50%以上は債券型や定期預金にすると安心できるのではないでしょうか。
iDeCoに債券は必要・不要?【まとめ】
債券型は利回りが低いですが、その分値動きが小さく、株式とは異なる動きをします。
そのため、株式市場が下落した際にクッション効果が期待できます。
債券を組み入れる際には、若いうちは債券型をメインにすると損をする可能性が高くなるので、注意が必要です。
株式投信など、リターンが期待できる商品をメインに運用しながら、債券型が含まれるバランス型商品を一部組み入れましょう。
年代が上がって受給が近づいてきたら、さらに債券型の割合を増やしましょう。「守り」のポートフォリオを作ることで、運用益を確保することが大切です。
利回りが低いことで一見不要にも思える債券型ですが、実はいろんなメリットがあるんですね。債券型をうまく組み込んで、上手にiDeCoを運用しましょう!